どうも、竜崎(@ryuzakiroom)です。
今回は一般計量士の必須知識のひとつであるはかりについて
解説していきたいと思います。
はかりについては、一般計量士の受験項目である
計量器概論及び質量の質量(以下:計質)に該当するため
はかりについての知識を知りたい人や一般計量士を
目指す人にオススメの記事となっております。
はかりの分類
大きく分けて2種類あります。
機械式はかりと電気式はかりです。
それぞれの特徴について学んでいきましょう。
![竜崎](https://i0.wp.com/ryuzakiroom.com/wp-content/uploads/2019/03/ryuzaki.jpg?w=1256&ssl=1)
最近は、電気式の方が主流ですね。
機械式はかり
機械式はかりは文字の通り、主に電源不要なものや
アナログ表示であることが多いです。
電源が不要である事から特殊な環境でも使用出来るメリットがあります。
(例えば、化学工場で電気が使えないエリアでの計量等)
また、構造も昔ながらのはかりが大半であるため、最近では減少傾向にあります。
また、電気式はかりに比べて精度が低い事が多いです。
棒はかり
![](https://i0.wp.com/ryuzakiroom.com/wp-content/uploads/2021/05/image.png?resize=274%2C176&ssl=1)
てこの原理を応用しているはかりで
古くから生活の中で使用されていたはかりです。
掛量側の取緒が支点、重点です。
かぎに測定したいものを載せる。
おもりが力点となります。
水平に吊りあった状態のところで目盛りを読んで測定します。
上皿天びん(等比及び不等比皿手動はかり)
てこの両腕の長さの等しいものが等比皿手動はかりと言います。
![](https://i0.wp.com/ryuzakiroom.com/wp-content/uploads/2021/05/image-1.png?resize=173%2C176&ssl=1)
異なるものを不等比皿手動はかりと言います。
計量するため載皿をてこの上に置き、皿の転覆を防ぐために
皿の真下に副かんがあり、それにより補助てこを備えています。
17世紀フランスの数学者ロバーバルによって考案された
ロバーバル機構の代表的なはかりです。
![](https://i0.wp.com/ryuzakiroom.com/wp-content/uploads/2021/05/image-2.png?resize=172%2C139&ssl=1)
台はかり
![](https://i0.wp.com/ryuzakiroom.com/wp-content/uploads/2021/05/image-4.png?resize=213%2C234&ssl=1)
組み合わせてこを使い、てこ比を大きくし
載台を低くかつ広くすることで大荷重の計量に
適している構造となっています。
工場で使用している機械式はかりの代表とも言えます。
送りおもりと増しおもりの併用にて計量を行います。
台はかりを検査する時は送りおもりと増しおもりの検査も
同時に行う必要があり、屋外に置いておもりが錆びてしまい
検査に合格しないという事もあるため
送りおもりと増しおもりの管理も重要です。
ばね式はかり
![](https://i0.wp.com/ryuzakiroom.com/wp-content/uploads/2021/05/image-3.png?resize=265%2C170&ssl=1)
ばねの弾性力を応用しているはかりです。
昔のお肉屋さんなどで見かけたはかりがばね式はかりです。
ばねに外力を加えると力に比例した歪みを生じます。
歪みが指針としてアナログ表示を行います。
多くはてこで拡大し、ラック、ピニオンで指針の回転に
変えて指示しています。
その他機械式はかり
その他は名称の紹介のみとします。
振子式(振子の復元力を利用しているはかり)
圧力式(ブルドン管を利用しているはかり)
浮子式(浮子の浮力を利用しているはかり)
電気式はかり
電気式はかりは文字の通り、主に電源を電気として使用するものです。
デジタル表示がほとんどであり、構造は電子部品などを
多く使っており複雑なものが多いです。
機械式はかりに比べて精度が高い事が多いです。
![竜崎](https://i0.wp.com/ryuzakiroom.com/wp-content/uploads/2019/03/ryuzaki.jpg?w=1256&ssl=1)
最近は、安くて精度の良いものは電気式となっています。
デジタル技術の進歩で全て電気式に変わる日も近いですね。
電気抵抗線式はかり
![](https://i0.wp.com/ryuzakiroom.com/wp-content/uploads/2021/05/image-5.png?resize=185%2C333&ssl=1)
電気抵抗線式はかりは、金属などの弾性体に
荷重が掛かると荷重に応じた歪を生じます。
この歪みを電気抵抗の変化として検出し
計量物の重量を測定するはかりです。
弾性体の歪みを検出するものがひずみゲージと呼ばれるものです。
弾性体に荷重がかかり、引っ張られる部分と圧縮される
部分の各々2か所にひずみゲージを貼り
更にホイーストンブリッジに組んで感度を上げています。
電気抵抗線式ロードセル(通称:ロードセル)は広く産業界で
利用しており、大型の計量物にも対応しています。
電磁式はかり
![](https://i0.wp.com/ryuzakiroom.com/wp-content/uploads/2021/05/image-6.png?resize=197%2C247&ssl=1)
電磁気的なつりあわせ機構であり磁力と
電流との力を利用しています。
電磁式はかりは、フレミングの左手の法則を応用しています。
比較的に高精度、高感度であるため精密分析等にも使われます。
静電容量式はかり
![](https://i0.wp.com/ryuzakiroom.com/wp-content/uploads/2021/05/image-7.png?resize=221%2C234&ssl=1)
変位量をコンデンサ容量の変化として取り出すもの
平行板コンデンサを用いて極板間の距離を変える事で
計量物の重量を測定するはかりです。
安価、高分解能である一方、浮遊容量や温湿度の影響を
受けやすいです。
その他電気式はかり
その他は名称の紹介のみとします。
弦振動式(弦に働く力と振動数の関係を利用しているはかり)
音叉振動式(音叉に働く力と振動数の関係を利用しているはかり)
ジャイロ式(歳差運動の角速度を利用しているはかり)
光電式(変位量を電気信号に変換をしているはかり)
磁歪式(誘磁率の変化を利用しているはかり)
参考サイト
MISUMI-VONAトップ 技術情報 はかりの種類と特長
はかりの定期検査に係る事前調査
https://www.city.yokkaichi.lg.jp/www/contents/1589535220329/simple/teikikensaannai.pdf
はかり商店 はかりの基礎知識
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